2006年09月19日

盛岡天満宮の狛犬

推薦人:わきた・けんいち


■この写真は、以前、私が暮らしていた盛岡の天満宮にある狛犬です。


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■こちらの狛犬、石川啄木とのかかわりで有名なようで、啄木の歌碑の上に鎮座されています。「夏木立中の社の石馬も汗する日なり君をゆめみむ」、「松の風夜昼ひびきぬ人訪はぬ山の祠の石馬の耳に」。この石川啄木の歌のなかの「石馬」というのが、こちらの狛犬のことなのでしょうね。盛岡天満宮は、盛岡市の中心市街地(旧・城下町)のはずれの丘の上にあるのですが、啄木は、学校をさぼってこの丘のうえで読書をしていたのかもしれません。そして、この狛犬のことを気に入っていたのですね。啄木は、「俺は生まれてから未だ世の中といふものが西にあるのか東にあるか知らないのだ、と云つた様な顔だ。」と語っていたといいます。

■この狛犬、1903年に高畑源次郎という人物が、病気が回復することを祈ってそれが叶えられたお礼にと、自らこの狛犬を彫って奉納したと伝えられています(で、高畑源次郎ってどなたなんでしょうか?)。啄木もそう思ったのでしょうが、なんともユーモラスな表情でしょう!!なんだか現代風の、私なりの表現でいえば「一昔前の漫画に出てきそうな表情」です。そんなこともあってか、「地元大好き」「盛岡好き」の市民のあいだでは、この狛犬は大変有名で、ずっと愛されて続けてきました。

■そんなこともあってか、最近、この啄木狛犬のミニチュアが、南部鉄器でつくられ販売されました。盛岡を中心に活動する市民グループが、石川啄木生誕120年にちなんで企画し、限定200組で市内で販売しているものです。こちら、地元紙の「盛岡タイムス」の記事をご覧ください。
http://www.morioka-times.com/news/2006/0608/18/06081806.htm
じつは先日、私はこのミニチュア狛犬を、盛岡の街でゲットとしたのでした。ミニチュアについてきた、狛犬の解説を書いた黄色い紙の端には、181/200と書いてありました。限定200組ですので、なんだか、やった〜!!という気分ですね。

■『狛犬のかがみ』の著者であるたくきよしみつ(鐸木能光)さんが運営されているサイト『狛犬ネット』では、ご自身のこの御著書の紹介もされていまして、そこに、なんと、「内容の一部」としてこの盛岡天満宮の「啄木狛犬」が掲載されていました!!
http://www.asahi-net.or.jp/~DW7Y-SZK/kagamipr.htm
いや〜、盛岡ファンの一人として、なんだかとても嬉しいです。


※この情報は、ご本人の了解のもと、「Blog版 環境社会学/地域社会論 琵琶湖畔発」(http://blue.ap.teacup.com/wakkyken/)から一部編集のうえ転載させていただきました。
ラベル:盛岡天満宮
posted by ロジデリ at 15:33| 岩手 ☀| Comment(3) | TrackBack(0) | いわてのとっておきの場所 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月12日

岩手の風景

推薦人:K.Matsuda

ちょうど1年前まで、盛岡に住んでいました。
都会の喧噪に身を置いていると、わずか1年半だった楽しい岩手での生活が、懐かしく感じられます。
そして映画をみたり、本を読んだりした時に、いわての景色や言葉が作品に登場すると、思わず嬉しくなるものです。

先日久しぶりに山田洋次監督の映画「息子」をみました。
東京に住む永瀬正敏演じる息子が、恋人役の和久井映見と婚約したことに喜んだ父の三国連太郎。
ひとり暮らしをしている田舎は、軽米でした。
東京からの帰り道。新幹線から在来線、バスを乗り継いで家に戻った三国を待っていたのは、大きな農家の玄関前に積もった一面の雪。
雪をかき分けようやく母屋にたどり着き、真っ暗の部屋に火を灯すと、出稼ぎから帰って家族に迎えられたころの場面を思い出します。
雪深い東北に暮らす人々の人生や老人の孤独、その思いが凝縮されたシーンです。

ちなみに私は、講演会を聴くために、二戸・軽米に足を伸ばしたことがあります。
三国が東京に向かう際は、娘に新幹線開業前の二戸駅まで車で送ってもらうシーンがありました。
駅前の様子が懐かしく感じました。

あのあたりの風景は、どこか重厚な感じがします。
土の重み、人々が暮らした営みの重みが、そう感じさせてくれるのかもしれません。

岩手を舞台にした山田監督の作品では、ほかに「同胞(はらから)」があります。
岩手県松尾村(現八幡平市)の青年会がミュージカルの公演をするストーリーです。
八幡平や岩手山、松尾銅山の跡地などが随所に映ります。

寅さんシリーズで全国各地を回った山田監督。
彼がこの2つの作品で、なぜ舞台に岩手を選んだのか。とても興味深いところです。
ラベル:軽米 山田洋次
posted by ロジデリ at 12:43| 岩手 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | いわてのとっておきの場所 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月03日

軽米・笹渡の採草地

推薦人:わきた・けんいち


皆さん、こんにちは。私は、関西出身で、今も関西に住んでいますが、
1998年の春から2004年の春まで6年間、岩手(盛岡)に暮らしていま
した。関西に引っ越した現在も、年に何度も、仕事の関係で岩手を訪
れています。岩手は、私の第二の故郷。もう本当に大好きなのです。


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ところで、今回、そのような私が推薦させていただくのは、県北・軽
米町のある風景です。私は関西の大学で教員をしていますが、学生た
ちと一緒に、8/28〜9/1まで、二戸地方振興局管内(カシオペア連邦)
の地域づくり団体を訪問しました。最終の訪問先は、軽米町の笹渡地
区で活動している「笹渡地区みんなで考え隊」。会員で酪農家のTさ
んが管理されている採草地につれていってもらいました。学生たちは、
この採草地の景色に大感動していました。もちろん、私も!!雄大な岩
手の自然に接していると、本当に幸せな気持になります。


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posted by ロジデリ at 13:22| 岩手 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | いわてのとっておきの場所 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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