■この写真は、以前、私が暮らしていた盛岡の天満宮にある狛犬です。
■こちらの狛犬、石川啄木とのかかわりで有名なようで、啄木の歌碑の上に鎮座されています。「夏木立中の社の石馬も汗する日なり君をゆめみむ」、「松の風夜昼ひびきぬ人訪はぬ山の祠の石馬の耳に」。この石川啄木の歌のなかの「石馬」というのが、こちらの狛犬のことなのでしょうね。盛岡天満宮は、盛岡市の中心市街地(旧・城下町)のはずれの丘の上にあるのですが、啄木は、学校をさぼってこの丘のうえで読書をしていたのかもしれません。そして、この狛犬のことを気に入っていたのですね。啄木は、「俺は生まれてから未だ世の中といふものが西にあるのか東にあるか知らないのだ、と云つた様な顔だ。」と語っていたといいます。
■この狛犬、1903年に高畑源次郎という人物が、病気が回復することを祈ってそれが叶えられたお礼にと、自らこの狛犬を彫って奉納したと伝えられています(で、高畑源次郎ってどなたなんでしょうか?)。啄木もそう思ったのでしょうが、なんともユーモラスな表情でしょう!!なんだか現代風の、私なりの表現でいえば「一昔前の漫画に出てきそうな表情」です。そんなこともあってか、「地元大好き」「盛岡好き」の市民のあいだでは、この狛犬は大変有名で、ずっと愛されて続けてきました。
■そんなこともあってか、最近、この啄木狛犬のミニチュアが、南部鉄器でつくられ販売されました。盛岡を中心に活動する市民グループが、石川啄木生誕120年にちなんで企画し、限定200組で市内で販売しているものです。こちら、地元紙の「盛岡タイムス」の記事をご覧ください。
http://www.morioka-times.com/news/2006/0608/18/06081806.htm
じつは先日、私はこのミニチュア狛犬を、盛岡の街でゲットとしたのでした。ミニチュアについてきた、狛犬の解説を書いた黄色い紙の端には、181/200と書いてありました。限定200組ですので、なんだか、やった〜!!という気分ですね。
■『狛犬のかがみ』の著者であるたくきよしみつ(鐸木能光)さんが運営されているサイト『狛犬ネット』では、ご自身のこの御著書の紹介もされていまして、そこに、なんと、「内容の一部」としてこの盛岡天満宮の「啄木狛犬」が掲載されていました!!
http://www.asahi-net.or.jp/~DW7Y-SZK/kagamipr.htm
いや〜、盛岡ファンの一人として、なんだかとても嬉しいです。
※この情報は、ご本人の了解のもと、「Blog版 環境社会学/地域社会論 琵琶湖畔発」(http://blue.ap.teacup.com/wakkyken/)から一部編集のうえ転載させていただきました。
ラベル:盛岡天満宮
しかも天満宮のすぐそばに住んでおります。
なのに…お恥ずかしい話、狛犬のこと知りませんでした…。
小さい頃は毎年お祭りにも行っていたのに。
それにしてもなんともいえないお顔ですね。
近いうちに散歩がてら行ってみます!!
なんとも言えない表情をしていますねえ。
今度帰ったら見に行ってみます!ありがとうございました。